鈴木亮平が掲げる新時代の俳優の矜持「演技だけやっていればいい、では足りない時代に来ている」
それは、コンプライアンスによって表現を曲げられたという意味ではない。実際、本編を観ると、驚くほど冴羽獠は冴羽獠のままだ。予告編で披露された“もっこりダンス”もファンの間で大きな反響を呼んだ。
賛否の声が沸きやすい人気漫画の実写化も、鈴木亮平の名前があると、なぜかファンも安心してしまう。この絶大なる信頼は、鈴木亮平の深い原作愛、そして作品の担い手としての強い責任感から生まれたものだった。
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(C)北条司/コアミックス 1985
職人ではなく、フィルムメーカーとして
「俳優は演技だけやっていればいい、では足りない時代に来ている」――そう鈴木亮平が繰り返すのは、目線の先に海外市場を見据えているからだ。
「本来、勉強して自分を広げていくことは、どの仕事でも必要なこと。ですが、これまではなぜか俳優はそういうことをしなくていい、という風潮があったように思います。俳優は演技だけしていればいいんだと自分たちでも聖域化していたような。でもそれだと、自分の制作会社を持ち、自ら主導して映画作りをしている海外の俳優にどんどん差を付けられていってしまう危機感を感じています。今は1年何も学ばなかったら、すぐに置いていかれる時代。