2021年12月28日 07:00
松本花奈×北村匠海 対談「若者を救い上げる作品を生み出したい」
震災を挟んだり、みんなで撮影所に泊まったり。いろんな葛藤を抱えた思春期ならではの渦巻く感情をお芝居で表現していたのも大きいかもしれません」
続けて北村さんは「やっぱり僕の中では役者・松本花奈の印象が強いんです」と話した。松本監督は2006年から子役として活動するかたわら学生時代から映像制作をし、高校在学中の2016年に監督デビューを果たす。
北村「監督になったと又聞きした時、すごく不思議な感覚がありました。同時にすごいなと思って。この作品の話が来る前に(松本監督と)下北沢で会って、いつか一緒に仕事したいねと話したんです」
そして、その一年後に松本監督から北村さんへ『明け方の若者たち』の主人公役のオファーが届く。北村さんにオファーした理由を「諦観と僅かな光のようなもの、どちらも表現できる方だと思った」と松本監督。
松本「原作を読んだ時、主人公の持つ周りに期待しすぎない、ちょっと脱力した掴みどころのない雰囲気がすごくリアルで魅力的だと思いました。そしてその空気感を、北村さんは持ってる方だなと。未来への期待を抱いた学生時代から始まり、社会人になって現実に触れて諦観し、最後にまた少しの希望を持つ。