2023年9月14日 20:41
【ライブレポート・後編】「UKFC on the Road 2023」新宿を舞台に完全復活
続いて、tetoの頃からライブの軸になってきた「忘れた」が、小池のアコースティック・ギターで始まる。この曲ばかりはオーディエンス、じっと耳を傾けたり、口ずさんだりしているように見えた。
「忘れたくないと一度でも思えた今日に歌います!」という言葉からの「拝啓」で、フロアはまたクラウドサーフの渦に。小池、オーディエンスたちの頭の上に立ち、そのひとりにマイクを持たせて歌う。
その次の曲までの間が、ちょっとだけ空くと、「小池ー!」と、怒号が飛びまくった。そう、男の声も女の声も、「声援」とかではなく、「怒号」と形容したくなる、荒くれた呼び方である。
「まじめでふまじめ、そんなのも楽しいけど、たまにはまじめな方もやります」という言葉から歌に入ったのは「らぶりありてぃ」。天井の止まったままのミラーボールが光り、メンバーみんなのユニゾンで歌われるサビが響き、オーディエンスはヒップホップのように腕を振ってそれに応える。
ラストは「まあ、9月なんでね」という言葉からの「9月になること」。小池が何度もフロアに突入するから、だけではなく、オーディエンスがクラウドサーフしまくるから、だけでもなく、何か、果てしなく危険で、果てしなく美しいものを観た気がした。