2023年9月27日 07:00
森崎ウィン、初挑戦の“二人ミュージカル”『ジョン&ジェン』は「やりがいしかありません! 」
ただ家族の話という面では共感できる部分は多いです。僕の家族が暴力的だったということではありませんが、やっぱり家族がバラバラになりかけている時の気持ちなどは「わかるな」と思う部分もあります。
――ジョンは1幕と2幕で別の人物(叔父・甥の関係)になりますが、観客目線では二人のジョンがオーバーラップしてくるという見方もできる作品だと思います。森崎さんは二人のジョンをどう表現していきたいですか?
まさにそこはポイントで、見た目として二者を変えていく必要がある瞬間も出てくると思いますが、僕が思うに、観客の皆さんはこの物語をジェンの目線で観ると思うんです。だからこそ、二人がオーバーラップするところも出てくる。その“ジェンから見たジョン”を提示する瞬間も大事になってきます。でも、良い脚本って、役者が頭で考えて演じる必要がなく、そこに居れば成立するんですよ。この本も2幕のジョンの自我やパーソナリティは、脚本上で充分に語られていますので、自然とそれぞれのキャラクターらしさが出せる。もちろんそれを伝える、表現する技術は必要ですが。だから変に「ああしよう、こうしよう」と作戦を練るより、演じる役者にとって必要なのは、客観的な目をもって「ジェンから見たジョンはこうで、ジョンのパーソナリティはこうなんだ」