2022年3月23日 12:00
シドが表現する愛の物語「一度足を止めて違うことをやってみたからできたアルバム」
(撮影:須田卓馬)
ロックバンド・シドが約2年半ぶりにオリジナルアルバム『海辺』をリリースする。「令和歌謡」という新たなジャンルを確立して挑んだ本作は「懐かしさ」と「新しさ」、そしてシドらしさが重なり合った珠玉の10曲。始めに歌詞ありきで、「愛の物語」をコンセプトに作られたアルバムだけに、歌詞をじっくり見つめながら曲を聴けば、その世界観を存分に堪能できる1枚だ。
今年活動19年目、来年20周年を迎えるシドの4人に、新たなシドの音楽について、そしてあらためて気づいたシドらしさについて訊いた。
一度封印していた「哀愁歌謡」を令和の時代に新しく作ることにしました
シド(左からShinji、マオ、明希、ゆうや)
――アルバム『海辺』聴かせていただきました。約2年半ぶりのアルバムリリースとなりましが、今回、制作の過程で話し合われたコンセプトについて伺えますでしょうか。
マオはい、まず『海辺』というタイトルに込めた思いは10曲の愛の物語が最終的に『海辺』に流れ着いて、そして包まれて、1枚のアルバムとして皆さんの元に届いていくというものでした。そこで、曲のコンセプトを話したときに、最初に「令和歌謡」