鈴木亮平&宮沢氷魚と考える愛とエゴ「エゴを持っていることが人間の美しさ」
みんなそういう部分はあると思いますが、特に印象の差が激しい気がして。彼の場合は同性愛者であることも影響して、そうならざるを得なかったところもあるんですけど。僕の場合も、職業柄いろんな場面に応じて、無意識に鈴木亮平という人間を演じ分けている部分があると思います。ひょっとすると、役者をやる前からそういうところがあったかもしれない。だから俳優になりたいと思った部分もあるのかな。その点にも共感しましたね。
――ということは、実際に演じるにあたってもゲイコミュニティの中にいる浩輔と、編集者としての浩輔、龍太と一緒にいる浩輔、龍太の母・妙子といる浩輔で、それぞれ顔が違うという意識を持って臨んだのでしょうか。
鈴木そこはLGBTQ+インクルーシブディレクターのミヤタ廉さんとかなり丁寧に話し合ったところです。人はみんな演じ分けてるし、僕も演じ分けてるんですけど、彼の場合はそこに、自分がカミングアウトしている相手かどうかというレイヤーが乗っかるので、繊細にやっていかないといけないなと。少なくともゲイの当事者ではない僕が俳優として演じるわけですから、そこは最低限必要だと思いました。
――個人的には、高山さんといえばフィギュアスケートに対する深い造詣が印象的です。