森田剛の思う“言葉の信用性”「本心は目と言葉に出る」
当時、オリンピック開催予定地だった場所で、出陣学徒壮行会を開催することの意味。スポーツと戦争が結びつけられる、途方もない違和感。ドラマ版とは違う、新たな『アナウンサーたちの戦争』が、ここにある。
失敗した姿も、見せていく
言葉の重みを否応なく痛感する本作において、和田信賢を演じた森田は「言葉の信用性を担保するもの」をどう解釈しているのだろうか。
「少し今回の作品とは離れちゃうかもしれませんが、人の本心は目に出ると思っています。だからこそ、実際には姿が見えないにも関わらず、ラジオから聞こえてくる和田さんの声に魅了された人がたくさんいたなんて、驚異的ですよね。声だけで人を引きつけるって、凄まじいことですよ。和田さん自身が、嘘をつきたくないと心から思って、言葉を大事にし続けた人だったからこそ、聞くひとにちゃんと伝わったんだと思います」
森田が「信じよう」と思えるのは、スタッフ然りキャスト然り、ともにものづくりをする人たちの言葉。
「僕も、自分をわかってもらえるように気をつけています」と、日ごろ携わる現場で意識していることを教えてくれる。
「一言でいうと、何事も一生懸命やること。それは恥ずかしいことかもしれないし、失敗もするかもしれない。