森田剛の思う“言葉の信用性”「本心は目と言葉に出る」
とくに失敗したときに一生懸命になるって、より難しいことだと思うんですよね。なんとなくやっていればバレないことも、一生懸命やっているからこそ、バレてしまうものだから。でも、そういう姿も恥ずかしがらずに見せていくことが、信頼につながるんだと思います」
ドラマや映画など、映像制作の現場は短期決戦だ。限られた時間で、お互いにどんな人間かもわからない状態で、ものづくりをする。そんな、ある意味“限界”な状態で大切なのは、お互いの信頼関係のために適度な自己開示をすること。「役を演じる前に、一人の人間ですからね」と話す森田の言葉には、これまでの経験に裏打ちされた説得力が滲む。
「この作品をきっかけに、当時おこなわれていたことを知る方も、大勢いらっしゃると思います。当時のアナウンサーの方々それぞれに信念があって、それらはすべて間違っていない。
和田さんだって、自分の言葉で人を楽しませたいっていう気持ちが根底にあったはずなのに、気づいたら取り返しのつかないことになっていた。全員が熱い思いを持っていて、信念をぶつけ合っているにも関わらず、どうにもならないことがある。世代を問わず多くの方に観ていただきたいですが、とくに若い世代の方に観てもらって、何か感じ取ってもらえたらいいな、と思う作品です」