「唐突なお別れはダメだと宏樹さんから学んだ(笑)」、中村憲剛×伊藤宏樹・スペシャル対談【後編】
伊藤「この間、タニ(谷口博之)が言っていたな」
(写真左より)中村憲剛、伊藤宏樹
――ふたりのなかで一番印象深い試合は?
伊藤「ふたりのなかでか。俺が悲しかったのは、2004年に昇格して、2005年にいざ念願のJ1開幕戦を迎えた柏レイソル戦。憲剛が前日に熱を出して、いないという。あれは悲しかった」
中村「それを挙げるのは、よくないなあ(苦笑)」
伊藤「本当、そこを楽しみにめっちゃ(練習して)きていたのね。そしたら、前日のホテルで知らされて」
中村「俺もそうだよ。飯を食って、部屋に戻ったらもう急に寒気がしちゃって」
伊藤「39℃くらいあったよね?」
中村「ああーってなった」
伊藤「『何してんだよ!』と思った。あれが本当に残念だった」
中村「現役最初のJ1の試合と最後のJ1の試合が柏戦で、両方とも行っていないという……(苦笑)」
――なるほど。
中村「実は2005年にJ1に昇格したときの試合日程が柏、続いて浦和レッズだったんです」
伊藤「ああ」
中村「しかもアウェイ柏、ホーム浦和で。
それで、自分の現役最後のリーグ戦は、ホーム浦和、アウェイ柏!」
伊藤「すごい偶然だね」