デビュー20周年、平原綾香インタビュー「ミュージカル歌手の平原綾香も、音楽家としての平原綾香も全部詰め込んだものをお届けできたら」
父に、なぜ緊張しないのかを聞いたら、「僕はどうやって奏でようか、どうやって届けようかばかりを考えてるから、緊張する暇がないんだよ」と言ってて。自分がどう見えたいかではなく、どんな音楽を奏でたいか、どんなふうに届けたいかというのは、すべて自分に主導権があること。相手がどう思うかよりも自分がどうありたいかなので、緊張しないんですよね。相手の望む完璧は自分の完璧じゃないんだから、あとはそこでどうベストを尽くせるか、なんです。そういう謙虚な気持ちで歌を歌うことってすごく重要。この20年間で数多の窮地を乗り越えてきたので、まだまだでもあるんですけど、経験を積むことって大切だなと強く感じています。
──9月から20周年を記念したツアー『平原綾香 20th Anniversary Concert Tour 2023 〜 Walking with A-ya 〜』が始まります。どんなツアーになりそうですか?
20年間の私をお届けするというのも重要だと思うんですけど、今はベストアルバムではない新作のアルバムを作っていますし、やっぱり新曲入りのライブにしたいなと思っています。
私がこの20年間背負ってきたもの、そこで獲得してきたものを新しい歌に乗せることが20周年の見せ方だと思っているので。