2021年11月3日 12:00
二兎社『鴎外の怪談』主演・松尾貴史×永井愛(作・演出)インタビュー
松尾だから劇中に出てくる名前や現象は具体的ですが、イマジネーションを働かせることで、お客さんは何倍にも楽しめるし、考えさせられるような世界になっていると思います。
――役として鴎外を立ち上げていくに当たっては、どんなことを手がかりにされているのですか?
松尾僕自身にはあまり重みがないのでね(笑)。それをどう作ろうかと悩んでいたんですが、原田芳雄さんと桂米朝さんの間ぐらいがいいかなと。
永井なるほどね!
松尾重いし、知的だし、貫禄があるし、どっちの意見も取り入れていた人。もちろんおふたりのものまねをするわけではないですが、イメージをしながら振る舞うとか、そういうことで鴎外に近づけるのではないかと。……まぁそこまでには全然至ってないのですが(苦笑)。
永井でも具体性があった方がいいと思いますよ。松尾さんって体で掴んでいく方だと思うので、その方法はとても有効じゃないかと思います。
役者が演じるからこそ見えてくるもの
――共演者の方々も個性豊かなメンバーがそろいましたね。
永井面白いキャスティングですよね(笑)。
松尾7人の人間を集めて、よくこれだけ似てない人がそろったなと(笑)。