くらし情報『リサーチ10年 『最後の決闘裁判』の裏にある徹底的な歴史考証、原作者エリック・ジェイガーが語る』

2021年10月15日 07:00

リサーチ10年 『最後の決闘裁判』の裏にある徹底的な歴史考証、原作者エリック・ジェイガーが語る

権力と地位を求めて苦闘する騎士ジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)の美しき妻マルグリット(ジョディ・カマー)が、夫の友人であり、宮廷から寵愛を受ける家臣ジャック・ル・グリ(アダム・ドライバー)に乱暴されたと訴えた。だがル・グリは無実を主張し、目撃者もいない。真実が藪の中へと消えかけた時、マルグリットの生命を賭けた闘いは“決闘裁判”に委ねられる。

本作は、2004年に出版された原作『最後の決闘裁判』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫・栗木さつき訳)の著者エリック・ジェイガーによる、広範囲なリサーチ研究を基に製作されている。およそ600年前に実際に行われた法で公認された史上最後の決闘裁判について、年代記や法律文書だけではなく、財産証明書や軍事関連の帳簿、建築設計図、古地図、更には歴史研究家が残した回顧録や歴史小説に至るまで、ありとあらゆる歴史的記録を、国をまたぎ探し出し、判読できないほど劣化した資料を翻訳もしながら、10年にもわたって詳細に調査したという。ジェイガーは「鎧の専門家や、木に残された当時の天候パターンを研究していた年輪気候学の方など、様々な専門家と手紙のやり取りをしました。

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