知る人ぞ知る隠れた名品だ。
「Tru-Sonic」は、1930年代にJ.B.Lancing(JBLの創業者)と共にスピーカー設計をしていたロバート・ステファン氏によって1941年直後にカリフォルニアにて設立されたスピーカーメーカーだ。当時としては珍しい5kHz以上を受け持つこの5KT Tweeterの恩恵によるものか、現代のスピーカーにも引けをとらないレンジの広さがあり、フレッシュで切れのある音が特徴とされる。この優れたスピーカーブランドは、ロバート・ステファンの死によって60年代後半で消滅。遺された遺産とでも言うべきサウンドを体験できる今回のイベントが楽しみだ。
今回のイベントに際して寄せられた鈴木大介のコメントも興味深い。
「アールアンフィニ ・レーベルでのハイクオリティな録音は、指先のわずかなニュアンスまでとらえてしまうもので、弾いた僕自身も完成品を聴くと驚嘆するほどです。自分の家ではなかなかそこまでの高音質で再生できないのですが、素敵なオーディオが導入された霞町音楽堂で、解説しつつ聴けるなんて、自分にとってもたいへん楽しみな機会で胸が躍ります(鈴木大介)」
さてさて、最新技術を駆使して録音されたギターのサウンドが、ヴィンテージスピーカーの懐の大きさやおおらかさを通じてどのように響くのか興味津々。