【おとな向け映画ガイド】シングルマザーの挑戦と葛藤『約束の宇宙』、演劇とライブと恋の街・下北沢の『街の上で』、今週はこの2本をおすすめ。
くんが、店番をしながらひまそうに本を読んでいるところが絵になると、自主映画の女性監督に気にいられ、出演依頼が舞い込みます。台本読んで、自分なりに稽古していったのですが、何テイクとってもうまくいかず、結局すべてカット、使われないことに。つきあわされた打ち上げの居酒屋で、隣りに座ったスタッフの女性と意気投合し、彼女の家へ。それでデキちゃうのかというと、ふたりはグダグダ話し続けるだけ。話題は青くんが最近フラれた彼女の話や相手の恋愛遍歴、たわいのないものです。
古書ビビビ、古着のhickory、町中華・珉亭、ライブハウスTHREE、スズナリ、トリウッド……。シモキタの実在の場所を絶妙にとりこみながら、少しコミカルに進むラブストーリーは、あえていうなら初期のウディ・アレン作品の味わい。主人公はアレンのように神経質ではないし、のんびりしていて、好感がもてます。
シモキタはマンハッタンみたいにリッチじゃないけど。青役は『愛がなんだ』にもでていた若葉竜也。同じく『愛が…』の成田凌が朝ドラにもでている役者という役どころで特別出演しています。この作品はコロナ禍で公開が1年ほど延期になりました。その間に、若葉君も『おちょやん』に抜てきされ、なんと、朝ドラのふたりが出演、という豪華キャストの映画になっちゃいました。