くらし情報『TOKYOからEDOへ!5時間強の圧巻のエンターテインメント、木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』開幕!(コメントあり)』

TOKYOからEDOへ!5時間強の圧巻のエンターテインメント、木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』開幕!(コメントあり)

そのソリッドでいかつい質感は、現代の東京のガード下や工事現場を思わせる。なるほど、立て看板には「TOKYO」の文字。が、人々の喧騒の中、表裏ひっくり返された看板には「EDO」の文字!耳をつんざく騒音とともに引き込まれていったのは、東京なのか、江戸なのか、どちらでもあるような『三人吉三廓初買』の世界だ。

まずは「湯島天神境内の場」。人々の真ん中で熱弁を振るうのは、修験者の奇妙院。度重なる大地震、コロリ(コレラ)の流行による厄難辛苦を、不思議の法力で祓うという。『三人吉三廓初買』初演の1860年(安政7年)は、まさに、いまの私たちの状況に重なる不安でいっぱいの社会だったそう。が、人々の心につけ込みお札を売りつけた修験者は、実は浪人鷲の森の熊蔵(武谷公雄)。
その“狂言作者”は、人々の中でサクラを演じたお坊吉三だ。名刀・庚申丸を紛失したことで家が取り潰しとなった武家の息子で、いまは盗賊。演じる須賀はキャップを被り、黒紋付の下からフードをのぞかせるコーディネートがスタイリッシュ、分け前を寄越せと迫る熊蔵たちを突っぱねる悪党ぶりに、ふと、育ちの良さを垣間見せる瞬間も。

TOKYOからEDOへ!5時間強の圧巻のエンターテインメント、木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』開幕!(コメントあり)


五場と八場では、お互いに生き別れた双子と知らず愛し合うおとせと十三郎の出会い、なれそめを丁寧に、瑞々しく描き出す。

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