BUCK-TICKインタビュー「新しいバンドをやるような気持ち」あの日から現在、そして未来へ続く新作とツアーを語る【前編】
段階を経て、気持ちが変わっていったのかなと思います。
星野英彦
樋口まずバンドは続けたほうがいいと思っていました。それは30年以上もたくさんの人たちに応援してもらってきて、ファンの人たちも僕らと一緒に歳を取っていって、いろいろな経験もした中で、素晴らしい時間を過ごしてきて。そうやってずっと応援してくれた人たちに、ライブもしないで「終わります」というのは、人として駄目なんじゃないかと。終わりを自分で決めちゃいけないんじゃないか、そう思ったんです。続けることで、今まで応援してくれた人たちへの恩返しもできるし、やっぱり4人は仲間ですから、自分では一番良い選択ができました。
ヤガミ櫻井の訃報を聞いたときは、正直、終わりだと思いました。ほかのメンバーは高校の頃からの仲で、メンバーの後輩でずっとローディーをやってくれている人間がいるんですが、まずその彼に「もう終わりだ」みたいなことを言ったんです。
でも、星野も言っていましたが、葬儀の後でみんなで会食して「続けよう」となったんですよね。続けると決めたわけだから、今井と星野は作曲の準備が始まって。どういう状況になるか分からないけど、4人でやると決めた結果、新しい作品ができました。