2023年11月29日 08:00
林遣都は何者か。その答えに見た、彼の演技に魂が揺さぶられる理由
でも、当時と同じメイクさんにメイクをしてもらって、圭くんや鋼太郎さんと一緒にインタビューを受けているうちに、やっぱり思い出すんですよね、感覚を。で、気づいたら写真に写ってる自分の顔が、ちゃんと牧に戻っていたんです」
クランクアップとともに錠をおろした「役」という引き出し。普段は開くことのないその引き出しの鍵を開けたのは、同じ時間を過ごした共演者だった。
「そのとき思ったんです。役っていうのは、自分でつくり上げるものじゃなくて、周りの人につくってもらっている要素もすごく大きいんだなって。メイクさんや衣装さんといったスタッフのみなさんの力がなければできないというのは前から思っていたことですが、今回改めて一緒にお芝居する人によって役はつくられていくものなんだなと強く思いました。周りの人たちがいてくれるから、僕が役として存在できるんです」
自分を高め続けないと、他人を演じることなんてできない
俳優デビューは、2007年の映画『バッテリー』。本作でメガホンをとった熊澤尚人監督とは、自身3本目の映画出演作である『DIVE!!』でタッグを組んだ。
まだ初々しさの残る少年だった林は32歳となり、すっかり俳優の顔つきとなっている。