2022年5月20日 07:00
市村正親「役者という生き方が心底好き」【『ミス・サイゴン』連続インタビュー第3弾】
いつか僕もインコやモルモット、犬猫の役をやるかもしれないし(笑)、何事も前向きに捉えて、どんどん糧にしていけばいいんじゃないかな」
30年前とは違う、今のエンジニアを
世界が混沌としている今、特に市村が『ミス・サイゴン』にぶつけたい想いとは何か。
「戦争、コロナ禍、災害など人間にとって辛く苦しい状況は誰にでも起こり得ること。そうなった時、人はどうやって生きていくのか。そこで大切なのは、その人の持つ根源的なパワーなんだと思う。エンジニアを見ているとね。そんなパワーを、見せつけたいです。
もちろん、僕だって本当に苦しいと思うことはあります。そんな時は我慢します。
とにかく耐える。耐え切る力もパワーだと思う。舞台の良さは、花に水をあげるのと一緒なんですよ。
花って毎日ちゃんと水をあげれば、ちゃんと咲いてくれるんです。舞台も毎日一生懸命稽古をすれば、絶対に何とかなる。中途半端ではダメ。逆にどんなに素敵な花だって、水をあげなかったら枯れちゃうでしょ?地道に積み重ねて、エンジニアとして大きな花を咲かせたい。僕自身、30年前とは違う、今のエンジニアをどういうふうに生きられるかが楽しみです。
こういう混沌とした時期だからこそ『ミス・サイゴン』をご覧いただき、観客の皆さんに元気になっていただきたいです」