2021年8月12日 17:00
「一番大きなハードルは頭を使うこと」有澤樟太郎が挑む二人芝居『息子の証明』
僕が演じるリアル(役名)と山下さん演じる母親は、親子とはいえ、仲のいい親子ではないんですね。会うのも8年ぶりですし。そこにある緊張感、距離感、ストレス、みたいなものは常になくちゃいけないと思うので。
「リアル」は……チマチマしてますよ(笑)。
――有澤さんが演じるリアルはどんな人物と捉えてますか?
リアルは、母に対してわだかまりはありつつも、女優である母に仕事の話をしに会いに行きます。でもいざ8年ぶりに会うと、言いたいことも出てくるし、「なんであの時」って自分からふっかけちゃったりする。けっこうリアリティのある人なんじゃないかなと思います。性格的には繊細……チマチマしてますよ(笑)。
――チマチマ(笑)。
チマチマして理論的。子供の頃から感情的な人(母)がそばにいたから、その人にマウントを取れるように理論的になっていったような人で。でもよくいるじゃないですか、論破する人。僕、苦手なんですけどね。
――(笑)。そういう役をどう演じようと思われていますか?
今回は、僕がリアルに入り込んでお芝居するというよりも、僕の身体を借りたリアルがいて、僕がリアルの気持ちを代弁するような感覚です。