2023年5月6日 10:00
窪田正孝 『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』主人公・渡守ソウシは子供たちの声を聞こうとする人
それがすごく面白くて、彼らのアプローチに刺激を受けるというか、すごく興味があります。役者同士だと、稽古の中でぶつかる壁はどこか、どうしても似てくるんですよ。このシーンの芝居がうまくいかない、このシーンのマインドができあがらない、とか。でもダンサーの方たちは僕たちがそういうことで悩んでいる側で、それとは関係なく、すごく楽しそうに、「この動きはもっとこうしよう」とか話しながら進めている。それに救われるんです。もちろん、その逆もあるだろうし。それが、すごく居心地が良い。
――大雑把にくくれば皆さん “表現者”ではあっても、バックグラウンドはまったく違う。それが良いんでしょうかね。
話していると、面白いです。この舞台に関わるまでのいきさつも人によって全然違うし、ダンサーとしてご飯を食べている人もいれば、ヨガの教室を開いている人がいたり、いろいろなバックグラウンドの方がいる。台詞劇にはこれまで関わってこなかった人もいて、その人にとっては今回初めてふれることもいろいろあるし。それを共有することも楽しいですね。
――これまで経験された舞台の稽古で感じるものとは、全然違うようですね。
もちろん台本があってのことではあるけれど、ラルビという演出家が関わるとここまで表現が変わるのかって驚かされます。