宮沢氷魚の自己肯定論「人との違いが自分のひとつの武器になった」
他人と違うことによって生まれる、疎外感。宮沢氷魚が、自己を受容できるようになったのは「この仕事を始めてから」と明かす。
「この仕事をしていると、みんなと違うことがいいとされる。僕自身、どういう人間かわからない役とか、オーラを持ってる役でお声がけいただけることがありがたいことに多くて。それってみんなと何かが違うからだと思うんですね。人との違いが、自分のひとつの武器になった。そう実感できるようになって、ようやく肯定できるようになりました」
宮沢氷魚の表現者としての武器は、間違いなく目だろう。その色素の薄い瞳は、深い湖を見ているように不思議と人の気持ちを落ち着け、人の気持ちをざわめかせる。
宮沢自身は、自分の目についてどう思っているのだろうか。
「気に入ってますよ。綺麗な目だなって(笑)」
そう自分で言って、恥ずかしそうに笑ってから、まるで照れ隠しのようにこんなエピソードを付け加える。
「大変なのが、色素が薄いと眩しいんです。外のロケでレフ板を入れると、眩しくて目が開かない(笑)。外国とか行くとみんなサングラスしてるじゃないですか。あれはね、カッコつけてるんじゃなくて、本当に目が開かないからつけてるだけなんです。