宮沢氷魚の自己肯定論「人との違いが自分のひとつの武器になった」
でも、日本でサングラスをしてると、友達からも『芸能人ぶって』とからかわれるので、あんまりつけないようにしてます(笑)」
だが、その目が矢野の心を物語った
「矢野は言葉で語らない分、表情とか佇まいが大事になってくるなとは台本を読んだときから感じていました。その中でもいちばん気をつけたのは、目。序盤は目の輝きがまったく失われた状態からスタートして、美流と出会い、変わっていく中で、どんどん目に光が帯びてくる。矢野の心が希望で満ちあふれていくのを目で表せたらというのは、ずっと意識していました」
残酷な世界だからこそ、人間の希望も感じる
タイトルになっている「クルエル・ワールド」とは直訳すると「残酷な世界」。この世界はクルエルでしょうか。それともワンダフルでしょうか。そう尋ねると、宮沢は「正直に言うと、ずっとクルエルだと思います」と話しはじめた。
「歴史上、戦争が途絶えたことは一度もないし、今も殺人事件や銃乱射事件といった残酷なニュースが絶えない。
人間というものが誕生したときから、この地球上に真の平和が訪れたことは一度もないと思うんです。いつかこの世界はワンダフルだと言える日が来てほしいと願っているけれど、残念ながらまだまだクルエルな世界は続いてくんだろうな、という気持ちではいます」