2021年11月10日 07:00
明治座『本日も休診』柄本明×花總まりインタビュー「試行錯誤しながら夫婦像を見つけましょう」
それぞれのキャラクターがきちんと立っていてね。
花總本当にそうですね。村の人たちも含めた「群像劇」として楽しい舞台になる予感がしています。チラシを見ても、ゆったりと温かみのある作品だということが伝わってくるんですよね。それって鯛山先生のお人柄もあったんだろうな、って。彼を取り囲む那須の方々のおもしろくもあたたかい、昭和40年代を一生懸命に生きてきた人たちの物語をお届けしたいですね。
信頼関係が基盤にある「同窓会」メンバーの“阿吽の呼吸”がうらやましい
──鯛山先生は、故人の森繁久彌さんも演じられていたとか。柄本さんも挑戦してみたかったんでしょうか?
柄本NHKラジオの『日曜名作座』とTBSで流れていた朗読を何度か聴いてました。
自分から声高に「見川鯛山を演じたい」と言ったわけではないんですが、企画した手前、そういう流れが来たんじゃないでしょうか。いいお話ですからね、この役をやらせていただけることは光栄です。
──実在した鯛山先生はどういった人物だったと柄本さんは受け止めていらっしゃいますか?
柄本エッセイでは自らを「山医者」と呼んで、患者が来ないヤブ医者と自虐するんです。登場する村人もアクの強い方ばかりでね(苦笑)。