くらし情報『ポール・ポワレ、シャネル、ディオールらによる約400点の「コスチュームジュエリー」を公開』

2023年9月14日 11:30

ポール・ポワレ、シャネル、ディオールらによる約400点の「コスチュームジュエリー」を公開

ポール・ポワレ 《夜会用マスク、ブレスレット「深海」》 制作:マドレーヌ・パニゾン、 1919年、小瀧千佐子蔵


20世紀初め、宝石や貴金属といった素材の既成概念から解放され、ガラスやメタル、半貴石といった比較的廉価な素材も取り入れて、衣服との組み合わせやデザイン性を重視してつくられた装身具「コスチュームジュエリー」。ポール・ポワレが始め、シャネルによって広く普及し、アメリカにも伝わったコスチュームジュエリーの展開を日本で初めて包括的に紹介する展覧会が、東京・港区のパナソニック汐留美術館で、10月7日(土)から12月17日(日)まで開催される。
同展の魅力のひとつは、発祥の地であるヨーロッパのオートクチュールのメゾンと、そうした一流ブランドから依頼を受けたジュエリー工房の職人や工芸家たちが協力して生み出した精緻な作品が並ぶことだ。大胆さや繊細さ、豪奢さや可憐さ、新しさや古典回帰など、個々の服飾デザイナーが求める多様な方向性を示すデザインを美しく実現化できたのは、優れた技術をもつ工房とのコラボレーションによるところが大きいのだという。
スキャパレッリやディオールといったメゾンのデザイナーのほか、工房での制作の担い手たちにも注目する同展では、ヴェネチアのガラスビーズを好んで使ったリダ・コッポラや、優れた鋳造技術で小さな彫刻のような詩的な作品を生み出したリーン・ヴォートランなど、斬新な造形力をもつ工房のデザイナーたちにも光があてられている。

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