2024年4月17日 06:00
【スニーカー解説】「シャネル」「グッチ」「ヴィトン」続々…ハイブランド参入で市場変化も「顧客層はほとんど一致しない」
PUMA x Alexander McQueen Limited Model
スニーカーをあらゆる側面から解説した『スニーカー学』(KADOKAWA刊)が発売された。著者は、スニーカーショップ「atmos」創設者で、スニーカービジネスの表と裏を知り尽くす業界のキーパーソンとしても知られる本明秀文氏。二次流通、プレ値、SNS消費インバウンド投資NFT真贋鑑定コラボテック系といったキーワードをもとに、スニーカーブームのからくりや、「投資財」としての役割なども解説する。同書から、ハイブランドが続々と参入した90年代以降の市場の変化について解説した内容を、一部抜粋して紹介する。
■プレイヤーの増加によるスニーカー市場の変化
約10年ほど前までのスニーカー市場は二大巨頭である「ナイキ」と「アディダス」を筆頭に、その他のブランドが続くという状況で、いわば特定のブランドによる寡占状態でした。そのため「ナイキ」が売れている時は「アディダス」が不調で、残ったパイのなかで「プーマ」が売れたり「ニューバランス」が人気を博したりという形でパイの取り合いをしていました。
潮目を変えたのが、ハイブランドのスニーカーのリリースです。