スタジオジブリの過去作はどのように“デジタル化”されたのか? スタッフが語る
―これまでのジブリ作品はすべてDCPが作られているわけですから、映画館で上映するための“備え”は整っているわけですよね?
古城配給会社の方がどう考えてらっしゃるのかはわからないですけど、劇場は新作がたくさんありますからスクリーンがなかなか空かないという部分もあるんじゃないでしょうか。上映は、企画内容によって決まってきているとおもいます。今回は調布シネフェスで上映されますけど、愛媛での上映もありましたし。
奥井徐々に増えてきている気がしますね。
古城そういう意味ではジブリはかなり“受け身”なところがあって、現在も新作をつくってますから、熱心に過去作を上映していこうという動きはないんです。新しい作品に向かって集中していこうというのがベースにあるので、社内に旧作上映を仕切ろうという人はいない。結果として、調布シネフェスみたいに熱量をもってプレゼンしてくださって、それが実を結ぶことが多いのかもしれません。
―このインタビュー前にスクリーンで試写が行われましたが、改めてDCP版はブルーレイやテレビ放送で観るのと違うと感じましたか?
古城そもそも、テレビサイズで観ていると飛行石の中の模様みたいなものはまず見えないし、気づかないと思うんですよ。