まるでスペインの輝く太陽。期待のピアニスト・ガルシア・ガルシアはユーモアも抜群
僕独自のものに見えたりもするだろうけど。
とにかく、恩師の教えは“1000ページの本”に匹敵する。とりわけ、エギアザロワ先生の教えは大きい」
●歌いながら演奏するのは、正常な“副作用”?!
© Rafael Lapuente
日本のファンの間では「ガルシアはステージで歌いながら弾いている」と、ハミングが話題になっている。「歌うピアニスト」になるのは、気分が乗ってきたときなのか尋ねたら「気分に左右されるのではなく、“副作用”だね(笑)」とユーモア満点で返してきた。
「ピアノは、歌声やオーケストラの楽器など、いろんな音声になり代わって表現できるから素晴らしい。だけど、僕はそれだけでは満足できないんだ(笑)。人類史における全ての表現の源は、歌ったり体でリズムを作る能力だと思う。ときどき歌っていることに気付くのは、それが僕の演奏している音楽の源だから。
練習中に理解を深めたいときは、自分で声に出して歌うと、とても役に立ちますよ」
「歌うピアニスト」と言えば、グレン・グールドがよく知られる。ソニーの録音ディレクターは、マイクのセッティング位置にいつも悩んだそうだ。それでも、グールドのハミングはCDでしっかり聴き取れる。