22歳で決めた35歳での引退 五郎丸が全力でラストシーズンを駆け抜ける
来季には華々しく新リーグがスタートする。「もう1年やろうという気は起らなかったのか」と質問が飛ぶと、次のように答えた。
「『新リーグで1年やってみたらどうだ』とも言われましたが、22歳で決めた通りに『トップリーグ』とともに去るというのが自分らしいかなと」
では、なぜこのタイミングでの引退発表となったのか。『ジャパンラグビートップリーグ2021』はちょうど1カ月後の1月16日(土)に開幕する。
「こういう発表はシーズンが終わった後にやるのが本来の形だと私も理解しています。でも、昨季は新型コロナウイルスによって、6試合でリーグが中止になった。今季ももしかしたら中断してしまうかもしれないと思い、これまで応援してくれた方々への私なりの礼儀として、このタイミングでの発表になりました」
ラグビーというチームスポーツを愛し、ラグビーの神様から愛された男は常々「日本でラグビーを文化にしたい」と語ってきた。『ラグビーワールドカップ2015』で日本が南アフリカに勝利した“世紀の大金星”以降の活況に五郎丸は目を細める。
「日本代表のジャージーを着たいと思う子どもたちが増えたことを本当にうれしく思う。