北村匠海が振り返る10代の“戦い” 「正解を押しつけてくる大人に疑問を抱いていた」
マイクとの距離のとり方だけで、リアリティが変わるんだということもみなさんから教えていただきました。普段歌のレコーディングをするときは、マイクとゼロ距離だから、こういうやり方もあるんだって新鮮で面白かったですね」
10代の頃は、早く大人になりたいと思っていた
撮影/奥田耕平
北村は本作を「10代の頃に漠然と抱えていた大人への反抗心を代弁してくれる作品」だと語る。自身も10代だったときは、大人への疑問と戦う時期を過ごした。
「大人って『こうしなさい』とか『こうあるべき』っていう自分たちの考えを言ってくるところがあると思うんですよ。それに対して疑問は抱いていたかもしれないですね。たとえば進路ひとつとっても、『大学へ行ったほうが良い』ってよく言うけれど、大学に行って何を得られるかはその人次第。大学に行くことがゴールじゃないだろうと思っていた部分はありました」
当時の自分を「勝手に大人びていた」と北村は振り返る。
「僕は8歳でこの世界に入って、大人の方と接することが多かったから、自然とそうなっちゃったところはあると思います。
そう考えると、僕は僕で『こうあるべき』という枠にはまっていたんでしょうね。