加藤和樹インタビュー ミュージカル『BARNUM』日本初演にむけて
ただただすごくて驚くという(笑)。チャイリー役の朝夏まなとさんと僕、本当にいいお客さんだったと思います。もちろん作品の参考のために観にいったのですが、途中からそのことを忘れていましたよね。いち観客として心の底から楽しみました。……でもサーカスを興行として成立させるためにどういうものが必要なのかとか、どれくらいの規模なのかとかは、感覚を掴ませてもらいました。
――演じるバーナムという男は、サーカスを運営する実業家であり、一方でイカサマ師と呼ばれたりもする人物です。この役に挑むあたり、大事にしたいポイントや、自身にとってチャレンジだなと思う点を教えてください。
人をノセる、人を惹きつける話術を持っている人物ですので、とにかく話し方は大事になってくるなと思います。
用意された台詞とはいえ、台詞のように聞こえてはいけない。話し方で、彼の魅力を見せなくてはいけないというのは僕にとってチャレンジかな。ただ、バーナム自身はちゃらんぽらんな男ではないんですよ。仕事熱心で、むしろ仕事をしていないと生きていけないくらいの人。もちろんイカサマと言われるくらいの、ギリギリの表現をしていた人ではあるので、そこのバランスをどう作り上げようかなと考えています。