【対談:岸谷香×荻野目洋子 後編】香さんと一緒に普段はやれないコラボレーションをするのが楽しみ
バンド活動って、楽しいですね。
岸谷楽しいよねえ。
――久々に音楽活動を再開して、時代の空気の違いを感じた部分はありましたか?
岸谷今って、なんでもありだな、こうじゃなきゃいけないという枠がなくなってきたんだなと感じています。80年代の頃は“バンドはこう”、“アイドルはこう”というように型にはめる風潮があったじゃない?
荻野目そうですね。
岸谷今はみんなが自由に発信していますよね。ただし、この世代は知ってるけど、この世代は知らないみたいに、音楽を聴く層が細分化している難しさもあると思いますけど、自由なところはいいですよね。デビューした頃、「楽器なんか持ってないで、踊りなさい」と言われましたから。
荻野目つい最近まで、アイドルと呼ばれる人たちは、「こうしたほうが売れるよ」って、型にはめられる傾向がありましたよね。でも最近は、わかりやすいところでは、BTSさんもある時から自分たちで楽曲を作り始めていますし、それぞれが自分たちのやりたいことをやれるようになってきたんだなと感じています。
娘がその世代なので、全部教えてもらっています。「苦しいときは苦しさを歌詞に込めているんだよ」