【対談:岸谷香×荻野目洋子 後編】香さんと一緒に普段はやれないコラボレーションをするのが楽しみ
と言われて、「えーっ」って言いながら書くこともありましたけど。きちんとした内容の歌詞は、他のメンバーが書いてくれるから、私は「彼氏がほしい」とか、どうでもいい歌詞を書いたほうが、それぞれの違いが出て、おもしろいかなって、気楽に書いていました。でもひとりになったら、きちんとした歌詞も書かなきゃいけなくなったんですね。「ラララでいい」と言われたら、「ラララ」で出したいくらい。だから苦痛ですけれど、できた時の喜びが大きいので、頑張れるという。白紙の歌詞カードを見ると、気が遠くなるけれど、早くあの喜びにたどり着きたいと思って頑張っています(笑)。
荻野目同時はないんですね。私は「虫のつぶやき」を書いた時は詞と曲が同時だったんですよ。
できあがった時は、本当に言いたいことを言えたので、うれしかった。
岸谷それは先に言いたいことを書いて、そこにメロディを付けるということではなくて?
荻野目じゃなくて、ウクレレを弾きながら同時に作りました。
――岸谷さんが荻野目さんを『感謝祭』に誘った経緯を教えていただけますか?
岸谷『感謝祭』、コラボが楽しいからで始めたところがあります。バンドも楽しいんだけど、バンドだけだと、一緒にやる人が限られてしまうので、いろいろな人とコラボをしたくなるんですね。