くらし情報『孤独な地縛霊の“眼差し”通じて人間を描く『とりわけ眺めの悪い部屋』山西竜矢×湯川ひなインタビュー』

2021年11月8日 19:30

孤独な地縛霊の“眼差し”通じて人間を描く『とりわけ眺めの悪い部屋』山西竜矢×湯川ひなインタビュー

──湯川さん演じる地縛霊の夏子が住み着いた事故物件と、部屋を訪れた人が必ず修羅場になってしまう『とりわけ眺めの悪い部屋』をクロスオーバーさせる構成を楽しく拝読しました。彼女を主演に起用した決め手を教えてください。

山西長久允(まこと)さんが監督されて、サンダンス映画祭ショートフィルム部門のグランプリを日本映画として初めて受賞した『そうして私たちはプールに金魚を、』(2017年)に、ひなちゃんが主演していたのを拝見したんですね。それで「素敵な雰囲気の役者さんがいるんだな」と思って、自分のワークショップに参加してもらいました。その様子を見て「夏子のイメージにハマるな」とオファーしたんです。

──湯川さんのどんな点が、夏子にぴったりだと思われたんでしょうか?

山西夏子は、住み着いた部屋の主である一郎としか会話できません。一郎宅には彼の仕事関係者が飲みに訪れるんですが、幽霊の夏子は彼らと一郎の様子を黙って見つめている“眼差し”なんです。で、こう言ったら失礼になってしまうかもしれないですけど……ひなちゃんにもどこか一段、周りから“浮いて”いるような、夏子に通じる特別な存在感があって。
そういうところが、幽霊みたいな役を演じるのに適しているというか、俳優としての質感が作品にぴったりだと感じました。

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