新国立劇場『ラ・バヤデール』、速水渉悟が初のソロル役挑戦を語る
やはり、舞台をたくさん経験している人のほうが引き出しは多い。ポケモンと一緒です」
ポケモン? と、一瞬耳を疑うが──。
「戦えば戦うほど経験値が増えて、レベルアップする。入手困難なポケモンより、すぐに出会えるポケモンでも経験値を上げてレベルアップすればそのほうが強くなる。やはり経験で差が出るのかなと思うんです」
エデュケーショナル・プログラム『白鳥の湖』より、木村優里と(撮影:鹿摩隆司)
舞台経験の重要性を、身をもって知ったダンサーならではの力強い言葉。自身のことを「あんまり悩まないほうです」とも明かす。舞台での姿から、ポジティブなエネルギーを感じるというファンの声もよく聞く。
「嬉しいですね! 僕たち、舞台で踊る者は、お客さまに感動していただけるように、と取り組んでいる。
そういった感想を聞けるのはすごく嬉しいです」
『ラ・バヤデール』の見どころについてあらためて尋ねると──「前回踊らせていただいた黄金の神像のシーンです」。2018年の公演で自身が踊ったこの役は、物語の展開には絡まないが、『ラ・バヤデール』の世界観を象徴する重要な役柄。全身を金色の姿で大技を繰り出すさまが異彩を放つ。