くらし情報『渋谷区立松濤美術館『装いの力―異性装の日本史』をレポート 各時代の異性装の様相をさまざまな表現から展観』

2022年9月12日 18:00

渋谷区立松濤美術館『装いの力―異性装の日本史』をレポート 各時代の異性装の様相をさまざまな表現から展観

主人公である女性は、修業によって「変成男子」となり、男装して宮仕えをしていたところ、女性であることが帝に露見し、寵愛を受けることとなり……、という、現代でもドラマ化されそうな波乱万丈なストーリーが展開する。なお、さらに破天荒な物語が繰り広げられる絵巻の後半部分は大阪市立美術館の所蔵で、9月14日(水)に開幕するサントリー美術館『美をつくし―大阪市立美術館コレクション』で展示される予定だ。

渋谷区立松濤美術館『装いの力―異性装の日本史』をレポート 各時代の異性装の様相をさまざまな表現から展観

《新蔵人物語絵巻》(部分)室町時代 サントリー美術館蔵※会期中場面替えあり
また、神話や物語のなかだけでなく、実際の社会においても異性装の風習があったことが伝えられている。谷文晁が模写した《石山寺縁起》には僧侶のそばに女児が描かれているが、当時の寺院は女人禁制であったため、近年の研究では女性の出で立ちをした稚児であると推察されている。
渋谷区立松濤美術館『装いの力―異性装の日本史』をレポート 各時代の異性装の様相をさまざまな表現から展観

谷文晁 模写《石山寺縁起》巻三(部分)江戸時代サントリー美術館蔵※会期中場面替えあり
第2章「戦う女性―女武者」では、兜を身に着け戦いに臨んだ女性を取り上げる。《朱漆塗色々威腹巻》は、井伊家に伝わる女性用の具足。井伊家は当主から家臣まで武具類の一切を朱色で統一していたことから「井伊家の赤備え」

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