くらし情報『歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」 顔見世にふさわしく賑々しい舞台が開幕』

2023年11月4日 12:00

歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」 顔見世にふさわしく賑々しい舞台が開幕

三浦之助の母が病に伏す絹川村の侘びた住居。京方と鎌倉方の争いのさなか、京方の三浦之助(中村時蔵)が現れ、恋人である鎌倉方の時姫(中村梅枝)が出迎える。戦へ戻ろうとする三浦之助に時姫は夫婦の契りを交わしてほしいと嘆願するも拒絶され、自害しようとしますが三浦之助に止められてしまう。時姫は父の北條時政と恋人の三浦之助との板挟みに苦しみ、ついに苦渋の決断を下し……。

二枚目の若武者である手負いの三浦之助を時蔵が、“三姫”と呼ばれる女方の大役のひとつである時姫を梅枝が勤め、運命に翻弄される男女を色濃く演じると、客席はその一挙手一投足に見入った。前半では可笑しみを見せる藤三郎が、後半では佐々木高綱(中村芝翫)としての本性を現し、勇将たる姿でこれまでの計略を語る対照的な姿に観客は沸き立つ。趣向に富んだ重厚な義太夫狂言の傑作に、大きな拍手が送られた。夜の部を締めくくるのは、『顔見世季花姿繪』。


最初は、春の七種行事を曽我兄弟の仇討ちと結びつけた舞踊『春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)』から。親の仇である工藤祐経の館に現れた、曽我五郎(中村種之助)と曽我十郎(市川染五郎)の兄弟。工藤を討とうと血気づく兄弟を、春の七種を摘む静御前(尾上左近)

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