2023年12月1日 07:00
片桐はいりと安藤玉恵が競演。ダブルキャストで一人芝居に挑み、 死と向き合う少女が見る世界を描く。
安藤私も本を読んで直感がありました。フラットに読み始めたんですけど、すごく感情が動いて。これに呼んでいただいたということは、今私がやらなきゃいけないものなんだなと思ったんです。内容的にも、このスプーンフェイス・スタインバーグという女の子が自閉症だったり、癌になったりする中で、戦争の話や命の話をしていく。これはやったほうがいい、やりたいと思いましたね。
片桐お父さんにもお母さんにも問題ありだし、本当によくこれだけいろんな問題をてんこ盛りにしたなという感じではあるんですけど。でも、だからといって、読後感が辛いかと言われるとそうじゃない。
安藤文体がそんなにウエットじゃなくて、淡々としてますよね。
片桐自分も障害があって病気なのに、全然被害者っぽくない。その感じがすごくカッコいいんです。
安藤自分より不幸な人に同情したりもしてますから、人としても素敵な女の子ですよね。
片桐だから、外国のお話だろうと同じというか、人としての部分が面白くなったらいいなと思ったんですよね。それに、実は先に安藤さんが出演されることが決まっていて、先に安藤さんが船に乗っていらっしゃったということは、私にとってかなり大きかったです。