くらし情報『Laura day romance、東名阪ツアースタート 初日東京公演で新曲2曲を初披露【ライブレポート】』

2024年2月9日 20:00

Laura day romance、東名阪ツアースタート 初日東京公演で新曲2曲を初披露【ライブレポート】

曲によっては鈴木迅(Gt)のギターがシューゲイズな音の壁を作ったり、ギター2本でフュージョン的な緩急のスリルを生み出して曲の情景を拡張したり、あくまでも楽曲主義的なライブアレンジが、まるで映画や小説の世界に没入する感覚に似た体験に誘ってくれる。

Laura day romance、東名阪ツアースタート 初日東京公演で新曲2曲を初披露【ライブレポート】

Laura day romance、東名阪ツアースタート 初日東京公演で新曲2曲を初披露【ライブレポート】


新曲2曲は対照的な肌触りで、「Young life」は彼らには珍しい少しアッパーでポストパンクなビートがフロアの空気をビビッドに塗り替えた。淡々としつつ性急なリフの上で“明日死んだとしても別に構わないけれど死んでもいいような今夜を探して歩くんだ今夜”という歌詞にヒリヒリとしたリアルが刺さる。また、音源とは違うシューゲイザーな音の壁がライブアレンジの醍醐味を届けてくれた。

一方「brighter brighter」は鈴木の揺らぐギターのトーン、一瞬の不協和音を醸すベースが、ゆったりとした大きなグルーヴに不安な色を差す。ネガティヴな感情に晒されて痛む気持ち、だからこそ変わらずに愛せる何かを求める気持ち――アンビバレンスが切な苦しく展開していく井上の歌唱に色濃く反映していた。

平熱なのに苦しい、そんな毎日にリンクする演奏に大きな拍手が贈られる。

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