YUKI、シアトリカルな演出で魅せたホールツアー“Terminal G”完走「私は幸せ者です」
幸せを噛みしめるように歌った「うれしくって抱きあうよ」、まるで自身と対話をするような熱演を見せた「2人のストーリー」、真っ赤なライトに照らされた「ロックンロールスター」や「聞き間違い」でははっきりと情景が浮かぶ歌を聴かせた。
多彩な衣装を身に纏いクライマックスへ
ステージにあるソファに腰かけたYUKIは、先ほどの電話に対して「大事なことを聞きそびれたし、言いそびれた気がする」とつぶやく。しかし人間にこの忘れる機能がなかったら今自分はこんなふうに歌を歌えていないかもしれない、忘れたくないから言葉を書き溜めているのだ、とも。自身が歌詞を書き始めたきっかけを振り返りながら、その作業は頭の中の整理にもなり、自らにとってセラピーにも近いのだと語る。
大変なことが起こる日々の中で楽しいことを自らつかみにいってできたのがアルバム『Terminal』だった。コロナ禍にできた時間、自由になると歌を歌いたくなった。寝食を忘れるほどのめり込んで完成したのが『Terminal』だったーー。
モノローグのように語っていくと、真剣な表情で「詞を書くときに思うのはたった一つ、あなたのことです」と告げて「Baby, it’s you」