プライベートでは2児の父! 片桐 仁、映画『ステップ』を語る
高校時代もバカだったし(笑)、「美大に行きたい」って言って行ったら何とかなるかな?って思っていたけれど、周りのみんなが上手すぎて何ともならない。それで、「お笑いやらないか?」って誘われたときに楽しそうと思ってお笑いを始めて。そしたら今度は「俳優をやりませんか?」って声をかけていただいんですけど、誰も何も教えてくれないから怒られてばかりで、30歳を過ぎるまでずっと「イヤだよ~怖いよ~」って言いながら、子供も生まれたし、どうしよう?って感じだったんです。でも、バラエティ番組の雛壇に座るのももう無理って思っていたときに、ある現場で「いいね~」って僕の芝居を褒めてくれた監督がいて。それからですね、俳優業がやっと楽しいって思えるようになったのは。
── それが現実だったりしますね。
それこそ30歳のときに舞台の本番中に長男が産まれたんですけど、33歳ぐらいのときに奥さんが死んじゃって、息子とふたりきりで社会に放り出されたら僕はどうしていただろう? いや、無理ですね。本当に無理です。
── 健一はそれでも、娘を手放したくなかったから頑張ります。
そうなんです。そこがスゴい。神がかっていますよ。