プライベートでは2児の父! 片桐 仁、映画『ステップ』を語る
そんな風に、観る側が想像を含ませる余白のある映画なんだろうな。
健一の同僚で“初めて娘に会わせたいと思う人"になっていく女性を広末涼子が演じる
── 成長した娘が大事なことは友だちに相談するようになるシーンでは、健一の寂しい気持ちに共感もされたのでは?
まあ、でも、それは学校で友だちとのいい関係が作れていることの裏返しですからね。それに、リアルなことを言わせてもらえば、男はずっとお父さんでいなきゃいけないの? 好きにさせてくれ!とも思うんですよ。デートもしたいし、性欲もある。そういうところをまったく出さないじゃないですか? スゴい人だなって思いました。それこそ、奥さんが死んだら、普通はまず自分の親を頼りますよ。横浜に引っ越して、そこから会社に通うこともできると思うんですけど、それもしない。
── 健一が亡くなった奥さんと顔立ちが似たカフェの店員(川栄李奈)にあるお願いをして、断られるところは逆にヘンにリアルでしたよね。
「イヤです」って言われる、あそこは面白かったですね(笑)。そりゃ、イヤですよ。でも、あんな感じで人生は思い通りに行かない。それと同じで、子供の思い通りの親にはなれない。