松田凌が作り上げる、美しさと強さを秘めた加州清光 「新選組隊士たちの志が根付いている」
だと言えるように突き進みたい
――今回は座長として公演に挑むことになりますが、どんなカンパニーを作っていきたいですか?
これまでも本当にありがたいことに座長という経験を幾度かさせていただいてきましたが、最近、向いていないなと気づきました。もちろんこれまでも、真ん中に立つことで僕の人生が変わったという経験ばかりでしたし、求めている場所の一つではあるのですが、僕自身は、一つの作品に取り組む俳優として、身も心もそこに投じてしまうタイプですし、どちらかというと賭け事をしているような危うさがあると思います。そうして役に臨んでいるからこそ、加州清光を演じるにあたって自分なりの魅力を出せているのかもしれませんが、そういう意味ではあまり向いていないのかなと。
とはいえ、今回は皆さまに甘えつつ、末満さんを筆頭に座組みの皆さんたちと王道に立ち返るということを念頭に置きたいと思っています。僕たちなりに進むとそれは「邪の道」になるのかもしれませんが、「これが僕たちなりの王道」だと言えるように突き進みたいと思っています。
――今作のサブタイトルに「走馬灯」という言葉がありますが、もし、松田さんが人生の終わりに走馬灯を見るとしたら、どんな光景を見たいですか?
どうだろう…パッと思いつくのは「人」