松田凌が作り上げる、美しさと強さを秘めた加州清光 「新選組隊士たちの志が根付いている」
ですかね。僕は一人では生きられないと思っています。僕は自分よがりで、自分のことには自分で責任を持って過ごしていきたいタイプで、自分に焦点を当てた人生を歩んでいるくせに、人に助けてもらっているばかりの人生で…。なので、亡くなった祖父をはじめ、家族、そして親友の俳優、自分がぶつかってしまった人…という人たちの顔ばかり浮かびそうです。鏡を見るのも好きではないくらい自分のことを見ることはないですが、今、思い起こしても周りの人たちの顔はたくさん出てきます。きっと人との思い出、誰かと過ごした時間だけで僕の走馬灯は終わると思います。人との出会いや繋がりは僕の人生にとっての財産で、それこそが僕の人生なんだと感じています。
――それは良いことだけでなく、ネガティブなことも含めて?
そうですね。
悪いこともあってこその人生だと思うので。良いことばかりが続く人生なんて信じられないと思ってしまうんですよ。例え嫌なことがあったとしても、これはこれで自分の人生。ただ、人に迷惑はかけずに、より自分の人生が彩られていったらいいなと思っています。今回、サブタイトルに「心伝」とありますが、この作品が皆さまの心にも彩りや面白みといったものを、少しでももたらすことができるように作り上げていきたいと思います。