[Alexandros]が“新人バンド”の気持ちで奏でた偶然の歴史 『ALEATORIC TOMATO Tour 2021』大阪公演レポート
へするりと繋げたところも、ルーツにリスペクトとロックは続いていくんだというメッセージが感じられて、単なるうれしいサプライズだけにはとどまっていなかった。
白井眞輝(G) 撮影:河本悠貴
この楽曲も含めて、ここからはより歌詞が染み渡ってきた。オーディエンスのハンドクラップも演奏のひとつとなっていた「This Is Teenage」、溜まっている感情を解き放ってくれる演奏で、《生き抜いていけ》と歌った「Starrrrrrr」、「いつか一緒に歌おうな!」という川上の呼びかけに笑顔で応えるオーディエンスが映し出された「風になって」、「声が出せないぶん、うちらが音出すから、全部投げつけてくれ!」という言葉に説得力を感じた「Philosophy」では《君は君でしかない》そう歌いながら、川上はカメラを指した。
一体感が作り上げられた後、なんだか不穏な、だけど高揚するような映像と音像が流れ出す。川上が「我々は本来、もっともっと暴れるバンドです!」と宣言し「Beast」がスタート。ぶっといサウンドに、これだ、これがライブだ、そんな衝動が蘇る。
そして、5月にリリースされた最新曲「閃光」へ。シンガロングを筆頭に、決して屈しない彼らの魂が見える楽曲。