福士蒼汰が夢を叶えられた理由「運がめぐってきたとき掴める自分でいること」
「今回の作品を通して日本と違うかなと感じたことは、そのキャラクターにリアリティを求めるか、求めないか。日本はリアリティより、どちらかというと少し誇張したわかりやすいお芝居を要求されることもあるのですが、海外ではとにかくリアリティ重視なので、役作りをするうえで嘘がないように演じないといけない難しさがありました。
アクティングコーチとセッションして、いろいろなアプローチの仕方を教えてもらいました。たとえば、部屋の鍵を見つけてください、警備員役が見回りに来るので絶対にバレないように探してください、というお題のレッスンを受けました。リアル脱出ゲームのように恐怖を感じるアクティングレッスンをさせていただき、あまり日本にはないアプローチだと思いましたし、演じるうえでもその体験に助けられました」
役への新鮮なアプローチを重ねて、ユウトが形作られ、福士なりにプラスしたニュアンスもあったと言う。
「日本人のアイデンティティとして、僕にしかできない表現を自由に入れてほしい、と言われていました。1話でパソコンに向かってひとりごとを言うシーンでは、あえてユウトが日本語でつぶやいていますし、監督からの感情的になっているシーンだから日本語のほうがいいのではという提案を受けて、日本語で話している場面もあります」