デイジー・リドリー主演作『時々、私は考える』監督インタビュー。「空想は主人公にとって必要なこと」
デイジー・リドリーが主演を務める映画『時々、私は考える』が26日(金)から公開になる。本作は、人づきあいが少しだけ苦手で、空想することが日課になっている女性フランの物語だが、本作に登場する彼女の空想は“ファンタジー”でも“現実からの逃避”でもない。
「空想することは、フランにとって必要なことだと思います」とレイチェル・ランバート監督は語る。本作で監督は何を描こうとしたのだろうか?公開前に話を聞いた。
物語の舞台は、穏やかな港町。ここで暮らすフランは、自宅と会社を往復するだけの単調な日々を過ごしている。フランは人づきあいが苦手で、少しだけ不器用な女性。自分の思っていることを誰かに話したり、誰かと笑い合ったりするのが苦手だ。
そんな時、彼女は時々、考える。自分が幻想的な空間で死んでいる光景、森の中で朽ちている光景……。しかし、この空想は彼女が生きるために必要なことなのだ。
ランバート監督は「説明するのが難しいのですが」と前置きした上で穏やかに話し始める。
「空想することは、フランにとって必要なことだと思います。現実の世界が強烈だったり、複雑だったり、困難だと感じる時、人間は現実から一歩だけ遠ざかって、想像力でつくりあげた自分の“内なる世界”に身をひたして、自分を修復しようとすることがあります。