「演劇を観て、人を好きになってほしい」朝夏まなと×ノゾエ征爾 舞台『ロボット』で初タッグ
本当に少年みたいですね。
「この物語にある問いを共有しましょう」
――最初にノゾエさんがおっしゃったように今はAIなどが発達し、私たちの都合に合ったロボットを制作出来る時代になりました。この作品からどんなことが気づけるでしょうか。
ノゾエそうですね。僕らが優位的な立場から皆さんに何かを提示するというよりも「この物語にある問いを共有しましょう」といった感じですね。僕らも作品を上演することで、何かひとつの明確な答えに行き着くわけじゃない。「でも、こういう現実ってあるよね」と見つめ直すといいますか。あらためて皆で「もう何も考えないわけにはいかないね、思考し続けることが大事だよね」と。
「こんなことが現実になったら怖い」と感じるだけじゃなく、「じゃあどうしていくか、それを考える時代だよね」と、皆さんと一緒にこの問いに向き合えたらいいなと思うし、観劇後にそういった会話がたくさん生まれるといいなと。シアタートラムのある三軒茶屋には美味しいお店がいっぱいあるので(笑)、「今すぐ帰る気分じゃない。どこかに入って話そう」みたいなことになってくれたらすごく嬉しいですね。
朝夏稽古場で自分の出ていないシーンを見ていて思うのは、ロボットを題材としているけれど、とても人間らしさを感じる作品でもあるんですよね。