新世代のプリマ伊藤晴、新国立劇場の開幕《夢遊病の女》に登場
アレックス・オリエさん演出の《カルメン》は、エイミー・ワインハウス(2011年に早世した英国のシンガー)をモデルにした、現代的な設定ですよね。わたしも彼女の歌を見たり聴いたりしていたので楽しみですし、そういう読み替えの演出の経験がほとんどないので、すごくドキドキしています」
11月には藤原歌劇団のドニゼッティ《ピーア・デ・トロメイ》で題名役を歌うので、ベルカント・オペラの出演が続く。
「ベッリーニからドニゼッティという流れはすごく理想的です。《ピーア・デ・トロメイ》という作品は、ヴェルディに近いようなところもあって、オーケストラも少し厚いので、声を助けてくれます。そのあと、来年の《カルメン》までにプッチーニやヴェルディも続いているのですが、いい流れで、声にとってはありがたいです。これがもし、ミカエラを先に歌ってドニゼッティに戻るとか、両方を行き来するのだと、やはりちょっと喉の調子が心配です。これからも、調整する時間を考えながら、ベルカントも、プッチーニやヴェルディも、両方をレパートリーにしていきたいと思っています」
「憧れだった」という新国立劇場には、昨シーズンの開幕公演《修道女アンジェリカ》のオスミーナ役でデビュー、年末の《こうもり》にもイーダ役で出演した。