2023年3月2日 18:00
監督が解説。映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が描く“真のテーマ”
第80回ゴールデン・グローブ賞で主演女優賞、助演男優賞に輝いたのをはじめ、本年度の映画賞を席巻している映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』がついに明日3日(金)から公開になる。
本作は、マルチバース(多元宇宙)を舞台にした壮大なドラマが描かれるため、すでに映画を観た人の中には“複雑”や“カオス”といったフレーズを挙げる人もいるようだ。しかし、本作の主軸に据えられているのは、誠実で、シンプルで、まっすぐな人間ドラマだ。本作を手がけたふたりの監督は「自分たちの経験を基に地に足のついた物語にしたかった」と語る。大丈夫。本作は複雑でもカオスでもない。別の言い方をすれば、私たちの日常と同じぐらい複雑でカオスだ。
ダニエル・クワンとダニエル・シャイナートのコンビ“ダニエルズ”は、これまでに数々のミュージックビデオやCMなどを手がけてきた。
2016年製作の『スイス・アーミー・マン』は無人島に流れ着いた男が、そこで発見した死体を“スイスアーミーナイフ”のように駆使して危機を乗り切ろうとする物語で、驚愕のアイデア、巧みな物語運び、強烈な映像が観客から好評を集めた。
そんなふたりは次回作で何に挑む? 前作よりも“攻めた”アイデアはあるのか? しかし、ふたりは意外にも「この作品をつくりはじめた時から、自分たちの経験を基に地に足のついた物語にしたかった」