2023年3月2日 18:00
監督が解説。映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が描く“真のテーマ”
と語る。
「だから最初は主人公の一家がアジア系だとは想定していませんでした。ただある時、ダニエル(・クワン)がDJスネイク&リル・ジョンの『Turn Down For What』のミュージックビデオに出演して好評だったことを思い出しました。そこで僕らはアジアというプラットフォームを持っているのに、これまでちゃんと描いてこなかったことに気づいたんです。だとすると、アクションの要素のある物語にしたくて、アジア系のキャストで……となると主演はミシェル・ヨーにお願いしたいな、とか、家族や移民やジェネレーションギャップの話をしたいな、とか自然に題材やテーマが浮かび上がってきたんです」(シャイナート)
「脚本を書いているときにプロデューサーのジョナサン・ワンのお父さんが亡くなりました。彼は中国の人で、僕たちもお葬式に伺ったので、そこで中国系の方の話をたくさん聞きました。そんな流れの中で自然とこの映画はアジア系の家族の話になっていったんです」(クワン)
ふたりの願いが叶い、本作は名女優ミシェル・ヨーが主演を務めることになった。彼女が演じるエヴリンは、家族でコインランドリーを経営している女性だ。